Top Message 代表挨拶 馬と、人と、歩んで半世紀。 今までも、これからも皆様と共に。 代表取締役社長 服部 健太郎 Kentaro Hattori 軽種馬生産者をはじめ、各界の皆様の温かいご支援のおかげをもちまして、このたび弊社は設立50年の 節目を迎えました。ここに謹んでご挨拶を申し上げます。 設立当初の1973年6月は、第一次オイルショックで生産界も経済的大打撃を受けていたさなか、種牡馬 の種付権利(いわゆる“株”)の売買・斡旋を行い、株の流通の透明化を目指して弊社は設立されました。 ひとことに50年と言いましても、ハイセイコーやオグリキャップの出現による競馬ブーム、バブル崩壊後の 失われた20年などを経て、当社は単なる株の仲介という部門だけでなく、「生産界のお役に立ちたい」とい う理念のもとに、様々な分野に目を向けながら発展してきました。 現在、弊社の3大営業品目として、株の売買、競走馬保険、そして軽種馬流通事業が挙げられますが、 中でも繁殖馬セールは1979年に初めて開催して以来、40年以上にわたり運営しております。欧米のように オーナーが牝馬を所有して牧場に預託するスタイルに対し、わが国の馬産体制は牧場が自ら牝馬を所有 し、その産駒を販売して生計を立てるのが主流であったため、以前は価値の高い牝馬ほど門外不出の傾 向にありました。弊社はそこに一石を投じ、当セールを通して引退後の牝馬流通に変革をもたらし、生産者 から馬主まで参加者層が格段に広がり、今般当セールの認知度や規模とともに上場馬の質そのものが大き く向上し続けています。 そのほか、アロースタッドにおける種牡馬事業、海外市場での競走馬や繁殖馬購買のサポートなど、この 50年で「何が生産界の役に立つのか」を常に考えて事業をしてまいりましたが、この姿勢は今後の50年も 変わらないと確信しております。 私が先代より代表職を引き継いだ時はリーマンショック以来のデフレ経済の真っ只中でした。近年は目覚ま しい技術革新も影響して、競馬を取り巻く環境も大きく変わってきております。2023年現在、米中による論争 や北朝鮮問題、ロシアのウクライナ侵攻長期化とそれに伴う物価急上昇など、混沌の世であります。 競馬というグローバルなスポーツが、平和な世のもとで未来永劫続き、その中でささやかながらサラブレ ッドの生産地から皆様のお役に立ちたい、というのが私たちの願いであります。 新たな気持ちでその理念をもう一度心に刻み、次の50年に向けて職員一同邁進していく所存ですので、 引き続きご支援の程よろしくお願い申し上げます。 3
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